健康日本21(第3次)重点項目
セクション学習目標
国家試験で頻出の「数値目標」と「現状の乖離」を理解します。第3次では「誰一人取り残さない健康づくり」と「ライフコースアプローチ」が重要キーワードです。
主要指標:現状 vs 目標値
試験対策:3つの重点領域
栄養・食生活
- ●野菜:目標350g(現在約280g)。約70g(副菜1皿分)不足。
- ●果物:摂取量不足(100g未満)の者を減らすことが目標。
- ●環境:自然に健康になれる食環境づくり(スマートミール等)。
適正体重の維持
- ●肥満:男性33%、女性22%。増加傾向の抑制が目標。
- ●若年女性のやせ:20代女性のやせ(BMI<18.5)対策。骨量減少・低出生体重児リスク。
- ●高齢者:低栄養・フレイル予防。BMI目標範囲が異なる点に注意。
NCDsの予防
- ●循環器疾患:年齢調整死亡率の減少。
- ●糖尿病:治療継続者の割合増加、重症化(腎症等)予防。
- ●COPD:認知度の向上が目標。
健康づくりのためのガイド 2023
セクション学習目標
2023年改訂の「身体活動」と「睡眠」ガイドは「年代(ライフステージ)」による違いが頻出です。以下のタブで対象者を切り替え、違いを比較・整理しましょう。
🏃 身体活動・運動
ガイド2023共通事項:
「今より少しでも多く動く(+10分)」が基本。座位時間を減らす。
💤 睡眠・休養
ガイド2023栄養との関連:
朝食は体内時計のリセットに重要。カフェイン(夕方以降)・アルコール(就寝前)は避ける。
⚡ アスリート・高活動者への示唆
運動生理学とトレーニング理論
セクション学習目標
「トレーニングの原理・原則」と「エネルギー代謝」は、安全で効果的なプログラム作成の基礎です。用語の暗記だけでなく、「実際の指導現場でどう使うか」を確認しましょう。
トレーニングの3原理・5原則(クリックで応用を表示)
過負荷の原理
🏋️Overload
日常生活以上の負荷をかけないと機能は向上しない。
特異性の原則
🎯Specificity
行ったトレーニングの形式に応じた効果が現れる。
可逆性の原理
📉Reversibility
トレーニングを止めると体は元の状態に戻る。
個別性の原則
👤Individuality
体力、性別、年齢、目的に応じてメニューは異なる。
運動時間・強度とエネルギー供給系
どの供給系がメインになるかで、必要な栄養素(糖質利用など)が変わります。
① ATP-CP系
時間: ~10秒
強度: 最強
特徴: 酸素不要、爆発的パワー(100m走など)。
② 解糖系(乳酸系)
時間: 30秒~2分
強度: 強
特徴: グリコーゲン分解、乳酸生成。酸素不要(中距離走)。
③ 有酸素系
時間: 長時間
強度: 中〜低
特徴: 糖と脂質を完全酸化。ミトコンドリアで代謝。
理解度確認テスト
本日の学習内容から、国家試験レベルの問題を出題します。正解だと思う選択肢をクリックしてください。
成人の食塩摂取量の目標値として正しいものは?
解説: 正解は「7g」です。「男性7.5g未満、女性6.5g未満」は『日本人の食事摂取基準(2025年版)』の目標量です。健康日本21は国民全体の目標として一律7gを設定しています。この違いは頻出です。
高齢者の睡眠について、ガイドラインで推奨されている内容は?
解説: 正解は「B」です。高齢者は生理的に睡眠時間が短くなるため、無理に長く寝ようとすると睡眠の質が低下します。床上(布団にいる時間)を制限することが推奨されています。
「特異性の原則」の説明として適切なものは?
解説: 正解は「B」です。Aは「可逆性の原理」、Cは「個別性の原則」の説明です。用語と内容を正しく結びつけましょう。